数年前、伯母(生涯独身)が亡くなった。
伯母の家は伯父の名義になったんだけど誰も住むことなく空家。わたしがその空家から遠くない大学に進学が決まったので伯父がそこに住んで大学に通っていいよと言ってくれた。
新生活がはじまって数カ月したころしらないおじさんが訪ねてきました。歳は60代前半くらい?
以下A男とします。
A男は伯母の生前の知人だったそうで、ひさびさに通りかかったら家に明りがついているのでびっくりしたそう。
わたしは「姪なんです」と挨拶し
「そういえば似てるねえ」
「よく言われます~
なんて会話をかわし、A男は帰っていった。
最初は伯母の仏壇にお線香あげさせてほしいとかまともだったんだけどそのうち夕食の時間までねばって一緒に食べようとしてきたり「若い人はこういうのが好きなんでしょ?」と服を買ってきたり(受け取らなかったけど)
友達から電話がかかってきてわたしが取ると不機嫌になったりするようになって、だんだんなんだか相手するのがいやになっていきました。
A男はその年齢にしては枯れてないっていうか押しが強くて脂ぎった感じで、最初は伯母の知人だし~と思ってほぼ毎日家にあげてた。
お線香あげたいって言われると断れなかったし。
居留守使ってもしつこくピンポンするしで、わたしはバイトをはじめて家になるべくいないようにしました。
でも暗くなってバイトから帰ってくると、家の前にうろうろしてるA男が…。
結局その日は友達の家に泊まった。
それはA男の特徴にそっくりでした。
伯父が言うにはA男は伯母の生前、伯母のストーカーだったそう。
警察沙汰にもなったことがあるらしい。
でも伯母はもう亡くなったし、まさか十代の娘は守備範囲じゃないだろうと思って油断してたということでした。
伯父は仕事で来られないので、さっそく伯父の一人息子(従弟)を派遣すると言ってもらえました。
家にいると外がガサガサして、ピンポンが始まった。
A男だ…と思い、従弟に撃退してもらおうと玄関に出てもらった。
逆効果でした。
「男がいるのかあああ!」と激怒するA男。
チェーンはしてたけど、ペンチみたいなものでチェーンを切ろうとする。
従弟はパニクってあわあわするだけ。役立たず。
わたしは「入るな入るな入るなー!警察呼ぶー警察ー警察ー警察ー!」と叫びながらドアを閉めようとガッチャンガッチャンしていた。
ドアの隙間にA男が靴の先をはさんで閉まらないようにしてたから靴先ごとつぶしてやらー!と思ってガツンガツン開閉してやった。
警察は結局従弟が呼んだ。
×おじさんはビックリしたようすで
○伯父はビックリしたようすで
その後わたしは直接A男と接触することなく、
伯父に対応をまかせました。
わたしは伯母の家を引っ越してアパートへ。
伯母の家は残念ながら取り壊しになりました。
その後、「伯父の住所方、私子様あて」に手紙が届いたそうです。当時は見せてもらえなかったけど、もうほとぼりもさめたしいいだろうと従弟が見せてくれた。
「貴女と結ばれる、一夜限りの許されぬ夢をみた」とか
「夢みたことが罪なのか」とか
「もしも許されるなら、鳥になって貴女のもとへ飛んでゆきたい」
とか全編演歌チックなポエムでした。
従弟んちのゴミ箱に捨ててきました。
書いてみるとたいしたことないな…。以上です。
735: 恋人は名無しさん 2010/04/10(土) 16:38:12 ID:WR/ZAYQJ0
まったくです。 でも当時は「お線香あげたい」と言ってくれる人を断るのは
人でなしだと思い込んでたのであげてしまいました。
危機感なさすぎでした。
◇修羅場◇part94
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