新郎が大学時代に付き合っていた後輩が出席していた

そうしたら新郎が２回生の時に付き合っていた１個下の女Ｓも出席しており、正直それは全く気にならなかった。

１０年も前の事だし、新婦も以前付き合ってた事も知ってるし、Ｓ自身もう結婚して子供がいたから。

そしてそのＳが余興でカラオケを飛び入りで歌い始めたんだが、わざわざ高砂の近くにマイク持って行ってキロロの「気づいたの　あなたがこんなに胸の中に居る事～」とやりだした。 

ステージも一応高砂の反対側にあったのに、わざわざ。 

胸に手を当てて、涙目でじっと新郎を見つめながら「愛してる　でもまさかね　そんな事　言えないー」だよ。

で、このＳってのが声楽やってて滅茶苦茶うまいんだ。 

最初聴きほれてたみんなもザワザワしだして、歌が終わった時拍手も出なかった。 

そして次にアカペラで「あなーたがほしーい　あなーたがほしーい　もーっと奪って私をー」って歌。 

最後に「一人じゃなーいからー　私が君をまーもるからー」

新郎はポカーンとしてるし、新婦は真っ青だし、私たちはどうしたらいいか分からず… 

「下手な歌を聞いていただき、ありがとうございました。」とニッコリ笑って席に戻ってきたんだけど、Ｓは私たちが何を言っても聞こえないふり… 

一体何が…と思ったんだが、Ｓは相当精神的に壊れかけていたらしい。 

後で知ったんだけど、旦那の浮気で離婚寸前、更にお子さんが病気、そこに浮気相手が妊娠と。

結局離婚したんだけど、あとで友人たちが何であんなことしたんだと問い詰めたら「１８の時の何も悩みの無いあの時の恋愛をしたい」としか言わかったそうだ。 

八つ当たりされて、おかしな噂たてられて、一生に一度の式をぶち壊されて… 

それについては「そっか、そーだね」と笑ってたそうだ。 
式もだけど、Ｓがおっかなかった。