もう何年も前のことになりますが、
自己免疫疾患が原因の神経系の病気を発症して、
治療のために入院することになりました。
点滴治療が必要で、高価な血液製剤を使用してもらいました。
患者の体重に応じて、使用本数が変わってくるそうです。
とても高価には見えない小さくてかわいらしい瓶だったのですが、
看護師は「軽く100万は超えますよ~
万が一割ってしまったら始末書なんですよ~」
とか冗談混じりでおっしゃるので
とても驚いたことを覚えています。
入院して数日たったとき、
当時付き合っていた彼氏のお母さんが
お見舞いに来てくれました。
彼とは偶然地元が同じ東海地方の県だったのですが、
入院していたのは首都圏です。
きっといろいろ気になったのだろうと思って、
医者に言われたことをそのまま伝えました。
いわゆる難病で、治療がどれくらい効くかは、現時点ではわからないこと。
薬なども必要なく、何も問題なく日常生活を過ごせる人は患者の1割弱、
残りの大多数は、通院、入院など何らかの治療をしながら日常生活を送る人。
就労に問題があったり、日常生活が送れないなど
何らかの障害が残る人も2割ちょっと、とのことですと。
「そんな!障害者はうちの嫁にできないから!別れてもらいます!」
と大声を出して。
そのまま鼻息荒く病室から出ようとしたら、
点滴がぶらさがったスタンドに足をひっかけて倒した…。
本来であればそう簡単には倒れないんですけど、
病気のせいで力が弱かった私のために、
少しでも移動が楽なようにと、
子どもようのスタンドを借りていて。
却ってそれがあだになりました。
瓶が4本ぶらさがっていたので、
400万!どうしよう!始末書!
と頭がいっぱいになってしまって。
「これ!100万する薬!どうしてくれるんですか。4本も!割れてるし!」
と詰め寄ったら、
「え…そうなの?大変ね…それじゃあ、そろそろ私…お大事にね」
とそそくさと出ていってしまいました。
実際は1クールの治療(5日間)で使う薬の総額が
だいたい100万程度、ということだったので、
1本100万ではなかったんですけど…。
当時は本当にあせりました。
今考えてみるとけっこうひどいこと言われた気もするんですけど、
それよりも、瓶が割れたことのほうが衝撃が大きかったんだと思います。
4月からの転勤の準備のために久しぶりに実家に帰っているんですが、
地元の朝のニュース番組で彼の実家近くの特集をやっていたので、
思い出してしまいました。
交通の便も悪いのどかな田舎町なのに、世帯年収1000万円超え!という特集でした。
こんなところから、わざわざお見舞いに来てくださったのに、
すぐ帰らせてしまって、なんだか申し訳なかった気がします。
勝手にキレて勝手に帰ろうとして薬ダメにしてんだし
いけない場所(農家とか)だったら金があっても地獄ダベ
今までにあった修羅場を語れ 28話目
http://tamae.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1456641410/
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