老人体験キットを舅姑に装着し、介護体験をさせた

更にパワーアップして進化してしまった。

・出された食事に対して全てに箸を付けて文句を付けた上でゴミ箱へ捨てる 
・私の服の中からスカート、ワンピース、着物を全て鋏で切り裂いて捨てる 
・アクセサリー、化粧品をトメ友に勝手に配る（含む婚約指輪、結婚指輪） 

と、フルコンボでやらかした挙句、人が散々苦労してぷすぷすとフォークで穴を開けた梅酒をぶちまけてくださったので、やはり体で体験していただく事にした。 

普段は〆るくせに介護が絡むと「そんな事言っても、結局は嫁子が面倒見てくれるに違いない」と頭にお花畑を作るウトもまとめて〆る事に。

決行日は旦那の代休日。 

「では、元気なうちに一度介護体験をしていただきます」の宣言の後、ウトメにキットを装着させる。 

健康体の若者が装着して老人を体験する物を本物の老人が装着したので、当然動きが取り辛くなる。それでも最初のうちはリビングから偉そうにあれしてこれしてと言っていたが、全てスルーして家事を優先して片付けた。 

そのうち苛々してきたのか喚き散らすが、スルー。やがて自分で動き出したが、上手く行かずに転ぶ、疲れて座り込む。 

トイレに行きたいらしくキーキー言い出したので、笑顔でオムツを差し出したら、トメ喚く喚く。 ウトは私の真意を悟ったのか、青褪めて謝ってきたのでそこでウトだけ解放。 

トメもキットを外そうとしたが、外した端から旦那が容赦なく装着していく。不貞腐れたトメはキットを外すのを諦めて、旦那の介助でトイレへ。 

そんな一日の終わりの夕食時、ウト、旦那、私は普通の食事。トメだけ介護食。朝昼晩と、ちゃんと友人に介護老人用の宅配のものを分けてもらったものを、説明をつけて温めて出してあげた。 

朝と昼間ではなんとかなったけど、朝から錘を付けて過ごしていた所為で腕がぷるぷる。スプーンで掬うたびに落とすので、食べ終わった後一口ずつ食べさせて差し上げた。

こうやって毎日心を込めてお世話して差し上げますね。と申し上げたところ、なんだか真っ青になって顔を見てくれません。 

ウトは老後を考えて介護付きのマンションへの入居を考えているそうです。近所に新しい介護月マンションが出来たので、トメも一緒にモデルルームへ連れて行ってあげようかと思っています。

GJ

寝たきりになったら食べるしか楽しみがないんだから、そんなひらひらしたものじゃ介護はできない、嫁が色気づく必要はない、だそうです。 

服を捨てられるのは今まで何度かありましたが、鋏を入れるとは予想外でした。指輪は、貰ってちょうだいと無理矢理押し付けられたトメ友が、どう見ても婚約指輪、結婚指輪なので、私と旦那に他のアクセサリーと一緒に直接返しに来てくれて発覚しました。
 
化粧品も、20代向けの物の使いかけなので、もしかして…？と同様に返却されました。 

切り裂いた中には私の祖母の形見や旦那のプレゼントもあったので、当然旦那は大激怒でトメを締め上げましたが、何しろ懲りない人ですから。 

即別居！絶縁！と言う旦那を宥めて、心を込めて老後の介護を思い知らせて差し上げました。 

反省したらしいウトとまだやり足りないらしい旦那に、今日はちょっと贅沢に発泡酒を止めてスーパードライで一本付けてあげてきます。