私の父が倒れたら、トメが「着付けの手配は心配しなくていいわよ」

私もそのとき体調が思わしくなく（切迫流産で２ヶ月入院→退院したばかり）、すぐに駆けつけたかったのだが実家が遠方（北海道。今は大阪在住）なこともあり、

実母が「無理をして○子（私）まで何かあったら大変だから。今は自分と赤ちゃんを第一に考えなさい」また「１日２回は状態を連絡するから」と言ってくれたため、自宅待機の日々が続いた。

トメは趣味で茶道・華道をやっており着付けはお手のもの。 
着物も相当数持っている。（一時買いすぎでｳﾄともめたこともあり） 

父に万一のことがあったとき、私は喪服（着物）を着るだろう、嫁の父の葬式にはトメも一緒に北海道まで行くから、着物の着付けは自分がやってやる。そういう意味なのだ。 

よく「切れる」というが、本当に頭のどこかで何かが切れる音を聞いたような気がした。 

「私の実の親が生きるか死ぬかってがんばっているときに、着物の心配しかできないんですか？お義母様のときには最上級の立派な着物をレンタル（ここ強調。常々「今時の嫁は着物の一枚も持ってないなんて・・と言われていた）して喪主の妻を務めますから安心なさってください。 

それから、今お持ちの着物も、ご存知の通り私は自分で着られませんから形見分けはいりません。全部お棺に入れて差し上げますから、向こう（あの世）までお持ちになってくださって結構ですよ」 

このｽﾚに出会って以来イメトレを繰り返していたせいか、切れてはいたが至極冷静に一気に言うことができた。トメは顔面蒼白。無言でその場を去った。