自分は、新郎側の友人。
新郎側の親族席に、新郎の母方のお婆ちゃんがいて、最初ギョッとした。
新郎のお婆ちゃんは、まだらボケで、人が集まる場所は本人も来たがらないはずなのに?
でも、可愛い孫の結婚式だから、出席したのかな?ぐらいに思っていた。
披露宴が始まったとき、お婆ちゃんが案の定
「Uちゃん!Uちゃん~~うわああ~ん!」と、泣きはじめた。
だって、新郎の名前UじゃなくてAだし。
事情は、自分は知ってたんだけど。
お婆ちゃん、先日他界したお爺ちゃんとは幼馴染。
お爺ちゃんは、今で言うボダ的な女性に付きまとわれて、結構苦労されたそうな。
んで、ボダ的女性は、尽くお婆ちゃんに嫌がらせをしたが、最後はお爺ちゃんはボダ女ではなく、お婆ちゃんを選び結婚。
二人とも、凄く仲が良くて、お爺ちゃんが亡くなったときにお婆ちゃんはガクッ!となり、まだらボケが発生。
これが、孫(新郎)をお爺ちゃんだと思い込み、孫を「Uちゃん(お爺ちゃんの名前)」と呼び出し、少女のように甘えるのだそうだ。
そんな状態だから、式には来ないと思ってたのに。
式の間、ずーっと泣き叫び、「Uちゃん!なんで?お嫁にしてくれるって言ったのに?」って言って、高砂に近寄ろうとするのを親戚が止める感じ。
で、退場しようとすると、何故か新婦側の親戚が「まって!」とか止める。
新婦も「まって!もう少し!」って止めて、新郎は顔真っ青で「もうダメだって、婆ちゃんを連れてって。」って意見がまっぷたつ。
当然、式場は進行ストップでまさにカオス。
10分ほどお婆ちゃんは、Uちゃんの名を叫び続けて、泣き続けて、気絶に近い状態になってしまった。
「危険だから!もうこれで!」と、新郎側の親戚が連れていこうとするが、やはり新婦側がディフェンス。意味不明。
新郎が立ち上がって、「もう許してくれ!婆ちゃんを外へ!」って声で、やっとお婆ちゃんは外へ連れ出された。
新郎がマイクを取り、お詫びと共に理由を説明。
掻い摘んで言えば、新婦を連れて挨拶しに行ったら、お婆ちゃん登場。
マズイと思い、説明すると、新婦は納得。
で、新婦が新郎の家に居る時に、まだらボケがおさまって正気に一瞬なったそうな。
「ああ、孫君のお嫁さん?よろしくねぇ。」と、一瞬でも優しく迎えてくれたお婆ちゃんを、新郎は出席させないつもりだったが新婦が感動して、出席をどうしてもして欲しいと言ったそうな。
その場がシーンとなった時、新婦の友人から「それって、式中にお婆ちゃんが正気になって、涙ながらに二人を祝福する、感動のシーンをやりたかっただけなんじゃないですかぁ?二人エゴですよぉ~!」と言う声が。
新婦、その途端泣き出しちゃって、「こんな事なら、出席してなんて言わなきゃよかった!あのババァにぶち壊された!悔しい!」と、本音というか…本性というか…そんなことを言い出した。
これには、流石に新婦側の両親が真っ青で土下座。
新婦、その状態で逆ギレしちゃって、「だって、そうでしょう?こんなはずじゃないもん!あのババァ、孫取られたくないあまりに、演技してるんだよ!絶対そうだよ!」と、マスカラも落ちて目の下が真っ黒になる勢いで泣きながら叫んだ。
新郎も、それを見てため息を付いて、「失礼します。」
と、新婦を高砂から引きずっておろし、控え室へ。
その後、二人がいないまま、食事会へ。
その後は、新郎から直接ご祝儀を返してもらった。
「婆ちゃん、あの後正気に戻って、孫の結婚式壊した~って泣いちゃって。俺がいいよいいよって言ってるのに、Uちゃんは他の女と結婚した、そして俺の結婚式壊したってもうひどい状態で。起きられなくなっちゃって。」 と、肩をガクンと落としていた。
新郎は自分を責めすぎて、欝とは言わないが内向的になって、一生嫁もらえないかもなーって笑っているし。
なんか、本当に全員が不幸になった結婚式だった。
ちなみに、結婚自体はお流れになったが、新婦のその後は知らないし、知りたくもない。
婆ちゃんがボケる前は、凄く良い人だったって知ってるから、本当に泣き叫ぶ婆ちゃんを見て、俺が泣きそうだったよ。だから、新郎はもっと苦しかったと思うし、今も婆ちゃんの世話を自分からして、エゴの償いをしてる。
真に理解してくれる女性が現れるのを、マジで祈ってる。
そんな特殊な婆ちゃんを出席させた新郎も悪い、
まだらぼけ中は自分が婆ちゃんにとっての大切な爺ちゃんなのに
他人との結婚式を見せるなんて無茶すぎるだろう。
わざと指摘したんだろうなって思える
****私は見た!! 不幸な結婚式 110****
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/sousai/1327846166/
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