プレゼント関連の冷め話。アラサーの頃に付き合ってた彼氏とプレゼント感が合わなさ過ぎた。
そう主張したんだが、向こうは頑なに自分の主張を曲げなかった。
だからと言って、私も自分の主張を曲げる気にはなれない。何か欲しいものはないか、折に触れて彼氏相手に聞き取り調査を繰り返した。
結論として、彼氏の欲しいものは聞き出せなかった。
前に新調したいって言ってたサングラス→父親に買ってもらう事になったと言われる
ネクタイとかの無難なビジネスグッズ→オフィスカジュアルの職種だから付けないと断られる
財布、キーケースなどの皮製品→予算オーバー、またはすでにこだわりの品を持ってる
彼氏の趣味に使うグッズ→私はその趣味に詳しくないから的外れなものを選ぶ可能性が高い
酒→飲まない
高級な食べ物、日用品→彼氏は実家住まいだったので家族向けっぽくなるかと思い却下
一番必要だと思うリ〇ップ→彼氏の自意識ではまだまだフサフサだったから、さすがにそれを贈るのは気が引けた
あまりに問い詰めすぎたので、終いには「(私)ちゃんの趣味で選んでくれればいいから!」と怒られた。
そうかいそうかい、分かったよ。
そういうやり取りを経て、私は開き直って自分の趣味でプレゼントを選んだ。
ちょっと良いカッターシャツと、大人しめのデザインのカフスボタンだった。
何でそのチョイス?って思われるだろう。
私の職場は彼氏の職場とは違う方向性でドレスコードが緩くて、皆結構好きな格好してたんだけど、とある上司がいつもカフスボタンを付けてて、それがすごく格好良かったんだ。だから、それにした。
案の定、このチョイス、彼氏にキレられた。
パッケージを開けた瞬間、
「…………俺、こんなん着ないんだけど」
と、ものすっごい膨れっ面で言われた。
何となくこうなる予感はしてたんで、この彼氏の反応で100年の恋が冷めたってことは無かったけど、まあ早々の付き合いの終わりは感じたね。
他人の趣味を受け入れる度量のない狭量男が、無謀なプレゼント交換をしたがるんじゃねえよ。
余談だが、プレゼント交換で彼が私にくれたのは、直径3センチくらいのスワロフスキーっぽいガラスのペンダント(シルバーの塊で台座を作ってあるせいで尋常じゃなく重い)だった。
色はショッキングピンク。形はお星さま。
大人向けに売ってる本格的な作りのセー〇ームーンコンパクトをダサめに想像してもらえば、イメージは掴めると思う。
何でも彼氏は昔これを購入して、「いつか彼女ができたらこれを贈るんだ!」って、後生大事に持ってたらしい。
そりゃあこういう形のプレゼント交換を企てなけりゃ贈れん品だわなと、彼氏のプレゼント交換ゴリ押しがものすごく腑に落ちた。
そのペンダント、一ミリも私の趣味じゃないし、万が一趣味だとしてもアラサーが付けるのは痛すぎるし、そもそも重たすぎて物理的な意味で付けたくないもの。
しかしながらせっかく貰ったプレゼントだ。無駄にするのは申し訳ないと思い、試行錯誤の結果、バッグチャームにした。
ネックレスだと大事故だけど、バッグチャームならまあまあ可愛かった。
(私のプレゼントはきっと一度も使われないまま捨てられるんだろうが、せめてこっちだけは無駄にならなくて良かったなあ。彼氏のドリームも一応叶って良かったなあ)
最早菩薩のような気持ちでクリスマス明けに彼氏に会ったら、まためちゃくちゃ不機嫌な顔をされた。
ネックレスをネックレスとして使っていない事がご不満だったらしい。
彼氏のそのピンクのペンダントを引き取る女性が今まで現れなかった理由が骨身にしみた。
自分が何も言わなくても、彼女なら自分の喜ぶものを贈って当然
&彼女なら自分が贈ったものを大喜びして当然
結婚してたら大変なことになってたね
俺からの贈り物→一般的にはどうかと思われるものを想定した使い方で耐えて使うかのテスト
いずれも愛があればできて当然、という一方的な値踏み行為じゃないかな…
サプライズって一種の試し行為か
そう考えると納得できる
百年の恋も冷めた瞬間 Open 10年目
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