急遽ビールを冷やし、簡単なツマミを用意。
モテそうではないがブスではない、髪型をどうにかして服で清潔感を出せば結婚できそうな人だった。話を聞いたら「高望みなのはわかってる。でも典型的な“損切りできない状態”にハマっちゃってるんです」と、なかなか理性的な意見だった。
曰く「相手は二十代でないと嫌だ。二十二~二十八。できれば二十六までの痩せ形でないと女性として見られない。ここまできたら妥協したくないと思ってしまう」
理想は痩せ形、身長は百六十センチを超えないくらい、貧乳、一重まぶた、色黒、ヒステリー、うるさいのは嫌
家事は折半OK、親戚付き合いは女性に任せたい、共働き希望、理想のタイプは古手川唯
男性が若い女性を好きなのは普遍的な事実だし、ヒステリーやうるさいのは誰だって嫌だし
貧乳と一重まぶたが嫌いなのは好みだからしゃーない。
理想のタイプが二次元なのはちょっとアレに思う人もいるだろうが、私と夫はオタ夫婦なのでそこは別にスルー。
「問題はどこまで妥協できるかだよね」とうんうん聞き、
「一番譲れない条件は何なの?」と尋ねた。
そしたら何が何でも年齢だという。
二十代でさえあれば、他の条件は目をつぶってもいいと。
正社員でなくパートでも、化粧落としたら一重でも、ちょっとデブでもいいと。
そして「ここまで待ったんだから、損切りできないんです」と言う。
夫と「待ったの??」と同時に突っこんでしまった。
待っただけかい、と。
聞けば合コン未体験、相談所にも入ってないしお見合いパーティーも行ったことないし街コン等あらゆる出会いの場を
「そういうのは不純な気がして」経験してないと言う。
「いやいや待ってるだけじゃ無理だよ、出会えないって!」「てか損切りって何?」
夫がそう言うと部下は黙ってしまっい、気まずい沈黙。
「あーでもそうだな、待った時間も時間を費やした、投資したと言えないこともないな?」と夫がフォローしたが部下はうつむいたまま顔を上げず。
結局黙ったまま帰って行った。
その翌日から部下が数日間、無断欠勤したのが夫の修羅場。
「自殺してたらどうしよう」って、二日目の無断欠勤からめちゃくちゃあせってた。
結局週明けに会社に電話があって「発作的に旅に出てしまった、すみません」と謝罪されたらしい。
結局四日ほど無断欠勤(電話後も数日休んだが)したわけで、訓告を受けて異動になったが今も辞めてない。
とにもかくにも生きててよかった。
不都合な事実から逃げる行動力はあるのかw
でも失踪にまでする精神力は無いんだww
夫君の方こそ損切りしたいよなそんな部下
今までにあった修羅場を語れ【その29】
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