長男大学生、二男三男高校生、四男息子と同い年の小二の家庭がうちの向かいに引っ越してきた。
長男二男三男は金髪ピアスで、引っ越してすぐコンビニ前でたむろ、四男は真夜中までその辺をうろうろしていて、これはやばいなと思った。
大人にも子供にもやるんで、気味悪がって誰も公園で遊ばない。
午後八時くらいに、老夫婦の庭の物陰に四男が座り込んでいて、老婦人がものすごい悲鳴を上げて警察が来たこともある。
町内会で親に注意しに行ったら、「じゃあそっちで面倒見て。近所の助け合いでしょ」と話にならない。
警察と児相に連絡しても動かないから、遠巻きにしていた。
インターホンで対応してたんだけど、片手に息子と同じ遠足のしおり、片手に携帯で長男は一生懸命メモとってた。
大体の予算も教えたら、「あざっす」と帰って行った。
遠足が終わった翌日に、お菓子が入ったコンビニ袋を持って「チビを遠足に行かせてやれたっす。まじ助かりました」とあいさつに来た。
それからもときどき上の三人が、学校用品はどこに売ってるのか、子供服はどこに売ってるのか、雑巾持たせるってどうするのかと聞きにきて、教えると三人ともコンビニ菓子を持ってお礼に来た。
夏休み前には四男の徘徊もなくなっていた。
実際に遠足の時は、長男が四男連れて車でリュックを買いに行き、二男と三男が早朝にコンビニで弁当やサラダ、お菓子を買ってきて買ってきた弁当箱に詰めなおして送り出したそうだ。
二男が遠足のしおりを見つけて、四男に聞いてみたら、四男が用意してたのが、茶色いしみがついた父のいらない手提げ鞄に、柿ピーと水道水入りペットボトル、シート代わりのビニール袋だったそうだ。
上三人は母子家庭でわりとネグレクトで育ったらしくて、普段から子供だけでお菓子やファストフードを食べて育ち、母に恋人ができれば家を追い出されて、遠足はボロボロのリュック、二、三本のウインナーに白飯の弁当、お菓子なし、水筒なし、シートもなしで先生に分けてもらった思い出からいてもたってもいられなかったそうだ。
その後は、夏休みは上三人が、夏休みの宿題の絵のために四男を動物園や水族館に連れて行ったり、冬には行きにつんつるてんのコートを着て三男と出かけた四男が、ちょうどいいサイズのコートを着て、服の入った袋を持って二人で肉まん食べながら帰ってきたりしてた。
数年たった今では、上三人は落ち着いた髪の色で、ピアスもなくなって、すっかり普通の兄ちゃんになり、四男も優等生寄りの普通の子。
この前、引っ越してきた当時は眉がなかった二男が、四男がいなかったら自分は極道になってたとしみじみしていた。
いい話だー。
ただ放置親がどうなったか気になるわ。
可哀想すぎる
用意してる時の四男の胸の内を思うと泣けてくる
マトモな親の元に産まれてこれなかった子供が本当に不憫
この兄弟は同じ悲しみ苦しみを経験してるからこそ
もう四男だけにはそんな悲しい想いをさせたくないと
行動したんだね
いい話だ心が温かくなる
【イイ加減ニ汁】うちは託児所じゃない76【玄関放置】
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