田舎の地域性なんだろうけど、家同士で結婚相手を決めるのが当たり前だったのに
二人で手に手をとって「結婚させてください」と両方の本家筋に頭を下げた
双方ともに結婚させようとしてた相手があったらしいので相当揉めたけど
最終的に祖父が祖母宅に婿養子に入ることになって決着
祖父の戦死は誤報で、終戦の翌年に祖父は東南アジアから帰ってきた
その祖父母はともに80歳代まで長生きしたんだけど、亡くなる直前まで2人ともかくしゃくとしてた
でもしゃがむのがきついそうで、祖父の靴や靴下は祖母が履かせてあげてた
祖母のほうは祖父が履かせてあげて、2人で手をつないで散歩に行ってた
そして祖母が春に亡くなって、後を追うように祖父も夏を待たずに亡くなった
闘病中だった祖母と違い、年齢の割りに健康だった祖父が眠ってる間に逝ってしまった
本当に祖母のことが好きで、きっと夢の中で祖母を追いかけていったんだってしんみりした
その話を、ちょっといい感じになってた男性に話した
男性は感動してくれて、ぜひそういう夫婦になりたいと結婚前提の交際を申し込んでくれた
それを受け入れて、その日から交際開始
交際してから2ヶ月目くらいに、終電を逃したので彼の家に泊まることになった
酔ってたせいでソファで2人とも服のまま寝てしまった
翌朝、仕事に行かなきゃと身なりを整えていたら、ソファに座った彼が「ん」と足を向けてきた
手に自分の靴下と、私のストッキングを持ってた
「結婚したら、僕に毎朝履かせて欲しい」って言われて、祖父母のエピソードをなぞってるんだと気がついた
シャワーを浴びずに寝てしまったせいか、足が異常にくさくて冷めた
あと私にストッキングをはかせようとして思いっきり破ってしまったのでさらに冷めた
悪い人じゃなかったけど、唐突に足を向けてきた失礼な態度とあの足のにおいが
忘れられなくて別れてしまった
百年の恋も冷めた瞬間 Open 5年目
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