母が大学を出て働き出した頃、
ママンと同棲してた彼氏が今でいうニート、
と言うよりヒモに近かった。
けれど、家には犬と猫が居て、
母が働いている時間は世話(+家事)を
してくれるからいいかなーと、
働けとも言わず彼氏の面倒を見ていた。
犬猫の世話をやりつつ、
土日は中央競馬、平日は南関を
テレビでずっと見ている生活だった。
そんな同棲生活が1年を過ぎた頃、
母は会社の上司から告白される。
「結婚を前提にお付き合いして下さい」
めちゃくちゃ揺れた。
って言うかどうやって
彼氏に働いて貰おうか迷った。
その日、家に帰って意を決して彼に、
「このままじゃダメ。彼くんも働いて下さい。
そうじゃないと別れます」
と切り出したところ、
彼は慌ててコンビニにいって、
東スポ
をもう1紙買ってきたらしい。
「気づかなくてごめんね、
母ちゃんも競馬やりたかったんだね?」
ちげーよバカ、もうこれはだめだ、こいつを追い出そう。
「もう嫌いになった。出て行って下さい」
彼は『分かった』と素直に従った。
犬猫も付いて行こうとした。母が止めた。
順調に結婚まで行くはずだった。
しかし付き合ってみると、
上司の嫌な部分もたくさん見るようになり、
家に帰って、
「今日はどんな事があったの?」
と話を聞いてくれる人が居ない。
おまけに母が主人のはずのペットもご機嫌斜め。
あれーなんか違うなーと思っているうちに、
犬が死んだ。母荒れる。
上司も仕事をたくさん任される様になって、
母の愚痴を聞けない。
おまけに母は仕事のミスで閑職に。
ひょっとして私選択間違えちゃった?
あわてた母は上司と別れ、よりを戻そうと彼を探すが、
当時は携帯もないので、連絡の取りようがない。
競馬雑誌に広告を打ったりもしたけれど、全然連絡がつかない。
どうしようもなくなったその年の暮れ、母は最後のチャンスと思って、
1年で一番大きなレースが行われる中山競馬場に行く。
でも10万人以上いる観客の中で1人の人を見つけられるはずもない。
レースがすべて終わって、母も諦めようと帰路に着こうとした時、
ボロボロと泣いてる男がいた。
彼氏だった。
母はドン引きしたが、とりあえず声をかけた。
「やっほー、久々だね」
しかし母に気づいた彼は、
「母ちゃん、テイオー良かったね、テイオー良かったね」←トウカイテイオーと言う勝った馬の名前
と母に抱きつき、また泣きだした。
母はもうなんかどうでも良くなってしまい、泣いている父に、
「一生、競馬やってていいから、もう一度暮らして下さい」
とプロポーズしてしまった。
それから色々とすったもんだあったらしい
けれど(当たり前だ)2人は結婚した。
そしていまも父は働いてない。
でも、
「私選択間違えちゃったかなあ」
と笑ってるママンは凄く幸せそうで、
ボロボロ泣いてる父を想像すると笑えて、
私は何度もこの話をせがむ。
>ちげーよバカ、もうこれはだめだ、こいつを追い出そう。
ワラタwwwwww
働かないけれどいい人なんだろうね働かないけれど。
どうしようもない人だと思って読んでたけれど、トウカイテイオーならしゃーない。
あの有馬記念は、感動する。
そんな毎日競馬やってて良くお金足りるなあとは思うけれどw
何を書いても構いませんので@生活板
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1339062156/
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